専門士・高度専門士とは|専門学校で得られる専門性の高い就職に有利になる称号
専門士・高度専門士って何?
専門学校を卒業したら、就活に専門士・高度専門士は役に立つの?
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
専門士・高度専門士とは専門学校で得られる称号
専門士・高度専門士というのは、専門学校を卒業すると得ることのできる称号の名称です。
元々は、専門学校卒業で得られる称号は「専門士」の1つだけでしたが、同じ専門学校でも修業年数によって得られるスキルに幅があることから、近年では4年以上の専門学校を卒業する場合は「高度専門士」という称号が与えられるようになりました。
専門士
専門士は、修業年数が2年以上の専門学校を卒業することで得られる称号です。
専門士の称号は、短期大学士と同程度の証明となるため、大学への編入学が可能となります。
高度専門士
高度専門士は、修業年数が4年以上の専門学校を卒業することで得られる称号です。
高度専門士の称号は、日本国内においては大学卒業と同等の証明となり、大学院への進学が認められます。
専門士・高度専門士を得る2つのメリット
専門士・高度専門士を得るメリットとして以下の2つがあります。
- 専門知識を活かした就職ができる
- 卒業後に大学や大学院への編入・進学という選択肢がある
専門知識を活かした就職ができる
専門士・高度専門士を持っているということは、当然ながら専門知識を活かした就職が有利と言えます。
今は独学や習い事などで学べることも多いですが、自分でやっていたというだけでは企業側も「どれだけの実力があるのか」「どこまで知識をしっかり持っているのか」ということを判断できません。
専門士・高度専門士の称号を得ているということは、それだけ特定の分野の専門知識があって、専門学校の中で実技も行ってきたということが証明されているということ。
特定の分野で活躍するのであれば、専門士・高度専門士の称号を得ておくことは大きなメリットになるでしょう。
卒業後に大学や大学院への編入・進学という選択肢がある
専門士・高度専門士の称号を得ておけば、先述の通り、大学や大学院への編入・進学という選択肢を持つことができます。
その分野を本気で極めたい!というのであれば、専門学校を出てすぐに就職をするのではなく、もっと学びを深めるために大学や大学院で学びなおしたり、研究をしたりすることもできます。
ただし、大学や大学院に進むためには当然ながら試験がありますし、学校によっては多大な学費も掛かります。
なんとなく、「専門学校も行きたいけど、大学も出ておいた方がいいかな」という考えで、専門士・高度専門士の称号を得てから大学や大学院への編入・進学することは、かなり厳しい道となりますのでオススメはできません。
高校のうちは、大学に行きたい同級生と一緒に勉強をすることもできますが、専門学校では受験勉強をしている人は稀なので、受験へのモチベーションも保ちにくい環境とも言えます。
逆に言えば、大学に進学して一般教養を身につけてから、専門学校に入る方がかなりハードルは低くなるでしょう。
専門学校から大学や大学院への編入・進学は、あくまでも専門学校で学んだことを生かして深めるための選択ということを理解しておきましょう。
専門士・高度専門士って一般的な就活でも役に立つの?
専門士・高度専門士って専門職以外での就活でも役に立つの?という疑問を持っている人も多いでしょう。
実は、一般企業の一般職の場合は、専門士・高度専門士と言う称号自体が役に立つ訳ではありません。
ほとんどの会社は、学歴について以下の4パターンで見られているからです。
- 学歴不問の場合
- 大卒程度の学力が求められる場合
- 学歴によって給料や昇格システムが異なる場合
- 大卒が必須の場合
学歴不問の場合:専門士・高度専門士の有無関係ないが人間性を重視される場合が多い
学歴不問の場合は、大卒だろうと高卒だろうと専門卒だろうと関係なく、採用しています。
最近では、このように学歴だけで判断しない会社も増えてきました。
こういった会社の場合は、称号や学歴よりも「これまでどんな考えで、進路を選んで、どういう考えでこの会社を受けたのか」ということを面接でしっかり答えられることが重要と考えている場合も多いです。
大卒程度の学力が求められる場合:専門士・高度専門士の有無関係ないが対策が必要
「大卒程度」は大卒レベルの試験を実施するという意味であり、学歴は問われないことが 多いです。
つまり、専門士・高度専門士が役立つ訳ではないが、受けることができると言うことになります。
その場合は学力テストで落ちないようにしっかりと対策を行う必要があります。
逆に言えば、対策のための勉強をしっかり行っていけば、対策を行っていない大学生よりも良い会社に就職が狙えますよ。
学歴によって給料や昇格システムが異なる場合:専門士・高度専門士は大卒と比べて給料などが低くなる傾向
学歴によって給料や昇格システムが異なる場合は、「大学院卒」「大卒」「高卒」で分けられていることが多いです。
この3つの分け方の場合は、専門士・高度専門士は「高卒」と見なされてしまうので、大卒と比べて給料などが低くなる傾向があります。
大卒が必須の場合:専門士・高度専門士では受けられない
就活で「大卒」が必須とされている会社の場合、専門士・高度専門士では受けることができません。
将来は、大手企業で働きたい!中小企業なら管理職まで上り詰めてバリバリ働きたい!という場合は、やはり大学卒業の方が有利と言えます。
専門士・高度専門士は専門分野での就職が圧倒的に有利
先述の通り、一般企業の一般職の場合は、正直有利とは言えないのが専門士・高度専門士。
ただ、専門性の高い分野・職種であれば、高度な知識と技能を持っていることを証明できる専門士・高度専門士は大いに役にたちます。
さらに、専門学校を出ていなければ就くことのできない仕事が多くあります。
なので、自分のやりたい仕事があるなら、専門士・高度専門士の称号を取っておくべきでしょう。
さらに、専門学校を卒業して得られるものは、専門士・高度専門士の称号だけではありません。
- 専門知識
- 資格
- 実習で実際の仕事に近い体験
- 業界とのコネクション など
専門学校で学びを深めるとこのようなものを得ることができます。
専門的な仕事につきたい!と言う夢があるのであれば、専門学校に進むことは大きなメリットと言えるでしょう。
ぜひ自分の進みたい道を真剣に考えて、一歩を踏み出してみてくださいね。